かつどうきろく帳

てさぐりなブログ。

ついに楽器を買う!

 ゴールデンウィークということで、とくにどこかに行きたいわけでもなかったんだけど、いい機会だからと思ってリコーダーを買いに東京・銀座まで行ってきました。住んでいる地域に販売店があるといいのだけど、木製のを置いているお店が1軒もないようです。ネット通販で手に入れるのもいいのですが、実際目で見て買いたいと思っていたので、楽器購入費用に交通費がどーんと上乗せ。ついでに久々にあちこち訪ねてみよう、と思うと宿泊費と食費と諸々が上乗せされ、気づけばすごい出費になってしまいましたが・・・。

 

 これまでリコーダー関連で知り合った人たちに「木製リコーダーいいなぁいいなぁどうやって選んだんですかそれー」と尋ねると、「いくつか試奏すると、『自分にしっくりくる音』が出る楽器が分かる」という答えが返ってくることがありました。自分にはそんなの聴き分けることができないと思ってたけど、不思議なことに分かるんだ、と。

 そのことが頭にずっとあったので、わたしにも運命的に出会える楽器があるんだろーか、と考えていました。

 

 地下の銀座駅から街に出ると、通りいっぱいがとてもよい香りで満ちていました。歩いている人たちも、なんとなく華やいだ雰囲気をまとっていて、こういうところで楽器買えるなんて幸せだなーって思ったりする私。

 ヤマハ銀座は、建物自体が美しいことは知ってたのですが、自分には縁がないと思ってたので、訪れる機会がやってきたこと自体嬉しかった。建物の内装も美しくて、まるでコンサートホールが形を変えて、迷宮をつくってるような印象。そのメイズの中に、楽譜や楽器や音楽に関わる物事が置かれているという、鼻血が出そうな場所でした。

 

 で、肝心のリコーダーですけれども、選び方も買い方もわからなかった私は、すぐに店員さんにヘルプを出しました。明治か大正のとてもよい時代に生きていた青年みたいな風貌の店員さんが選定の手助けしてくださって、不安でいっぱいだった私としては本当にありがたくってありがたくって(TT

 ソプラノとアルトを購入したのですが、正直ソプラノを選ぶときは「よくわかんなかった」です。試奏しても、どれも同じに聴こえるし、吹いた感じも違いがわからなかった。手頃な値段の、好きな色で選んでもいいかなーと思ったわたしは、モーレンハウエルというメーカーのカステロなる材質のものを選択。ヤマハの接続部が人工象牙のやつもすごく好きな雰囲気だったのですが、色も名前もおいしそうな方を選びました。

 この時点で「私と楽器には運命的な出会いってないんだなー」とちょっとテンション下がり気味になっていた私。内心、自分の感覚の鈍さにがっかりしつつ、アルトの選定へ。

 ところが、一番最初に紹介していただいたアルトを試奏したとき、「これめちゃめちゃいい音!」となぜだか強烈に感じました。お、これが運命ってやつか?と落ち目だった気持ちが徐々に高揚してくる・・・。次、さらに次、と紹介していただくのですが、一番最初に吹いたものが気に入っちゃった私には、もう多分他の楽器の音を聴いてもあまり心に響かないわけです。というわけで、タケヤマというメーカーの楓材のアルトに決定しました。

 多分30分ほどで約10万円のお買い物を決めてしまいました。高い買い物ってそんなもん?こんなどでかい買い物は初めてなんですが、こんな短時間で決めた自分にびっくり。んでもって、多分みんなが言ってた「運命」が、自分にもあったのかもしれないことが嬉しくって、貯金の首ったまがぶっとんだけど全然後悔してません。

 

 というわけで、初楽器購入の旅を無事に終えて帰ってきました。少し小さめの音で吹いてみましたが、よくわかんなかったソプラノも、吹き込んだ息が全部きれいに音になっているような感覚があって、「これ選んでよかったかも」と満足してます。